オーダーメイドの結婚指輪・マリッジリングの彫金日誌です。taxonomy-blogu-php
昨日に引き続きレーザー溶接で作業をしました。
K18WGのマリッジリングを製作するのですがシンプルなデザインなので鋳造ではなく、鍛造で作っていこうと思い、指輪の溶接箇所をレーザーで作業します。
ホワイトゴールドの場合、地金を当店で調合したオリジナル素材を使用しているためロー材を使うと、ロー材の色目や硬度が違うので以前はガス溶接で共付けをしていました。
今回はレーザー溶接機があるのでレーザーでの作業です。
先日のプラチナリングと違い、幅の広いリングです。プラチナより若干溶解温度が低いためパワーと、照射時間を設定し、共付けをしていきます。レーザーで肉盛りして、先日も紹介しました表面のみなめらかにする方法で表面をならします。ご覧のように、溶接による引けはほとんど無く、キレイにならすことが出来ました。
実践することでパワー、照射時間、スポット経などを調節し、素材による最適な設定を見つけられます。
慣れてくるとかなり短時間で作業が出来そうです。パルスを大きくすると連続してレーザーを照射できるようになるのですが、素手で持っているとかなり高温になり火傷をしそうです。なので、ときどき口で「フ~、フ~」します。
コンプレッサーを繋いでラボ内の対象物に風をあてる装置が付いていますが、配管が面倒なので今は付けていません。そのうち繋ごうとは思っています。
この結婚指輪を注文いただいた方はかなり指が細く、左手薬指のサイズは3号です。
今まで、5号というサイズの方がいましたが3号とはおどろきです。実際4号を付けていただくとゆるかったので、間違いなく3号じゃないとぬけそうでした。
見た目は普通の女の子ですが、最近の人は骨自体が細いのでしょうか?
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こんばんは!
現在新作のマリッジリングを製作途中なのですが中々はかどらず、少し先になりそうです。
9月に入り、オーダーメイドマリッジリングの相談が増えたのと、細かい修理などが入ってきているためです。
サンプルは何種類かの表面処理をするため同一の原型を2~3個ずつ作っています。
その中の一つのデザインです。今回は細身のフォルムでエッジ部分にミル打ちをしています。
こんな感じでミルを打つのも、ミルの大きさ、全周打つのかどうか、ダイヤは入れるか否か、色々考えて製作しています。実際に仕上がってみても気に入らなければ原型から製作をし直しています。そんなこんなで時間が掛かるわけです。
レーザー溶接機を使って、色々な加工を試してみました。
以前からのお得意様からK18でピアスを作って欲しいとの依頼があり、製作しました。
この所、結婚指輪の製作が忙しいので、お得意様であってもリフォームなどは断っておりましたが、日数は掛かっても良いと言うことと、簡単なデザインなのでお受けしました。
先端に直径2mmのイエローサファイアが付いたピアスを製作するのですが、パーツの組み立てを全てレーザー溶接でやってみました。
接合部分のアップです。ピアスの芯は0.75mm、爪は0.5mmです。
以前使っていたアーク溶接機では細かい部分の調節が出来ず、溶接箇所が引けてしまって細くなったり、他の箇所が溶けてしまったりしたのですが、レーザー溶接はさすがです。
溶接による引けがほとんど無く、細かい箇所もピンポイントで溶接できます。
レーザー溶接は共付けなので、ロー付けに比べ強度があり、他の部分の熱による変色などがありません。
また、ロー付け中に他の箇所のローが溶けて爪が外れる。と言ったこともありません。
こちらがピアスの出来上がり写真です。
プラチナ指輪のサイズ直しもしてみました。
これはマリッジリングなのですが、ロー付けよりも強度のあるレーザー溶接でサイズ直しをします。
以前はダイヤなど石の入っていない指輪は、ガス溶接で共付けしていましたが、ダイヤなどか入った物は共付けできません。なので、レーザーが無ければ出来ない加工です。
接合部のアップです。同一素材のプラチナで肉盛りをしていくのですが、最後にスポット経を大きくして、表面をなめらかに、ならすような処理も出来ます。この仕上げによってヤスリ掛け途中に盛りが足りずに凹んだ部分が出来た!
なんてことはありません。また、仕上げの手間も省きます。
以前のアーク溶接機でも共付けは出来たのですが、時間が掛かるのと、どうしても溶接スポットに引けが生じるので、かなり手間が掛かっていました。
アークでは肉盛りはV字にカットして肉盛りをしていくのですが、V字を広めにしないとアークが近い部分の地金に飛んでしまい、思ったように溶接が出来ませんでした。
レーザーならば、サイズアップの場合でもV字にせずに、アップ分の溝ですむので大幅に時間が短縮できます。
様々な溶接をしていくうちに、加工の質が大幅に向上するのは間違いないと確信しました。
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こんばんは
ここ数日、各地でかなりの雨量の雨が降っているようで愛知県などではかなりの被害が出ている様子。
テレビで家屋などが倒壊するなど、ひどい状況のようですが徳島では雨は降りますがそれほどではありません。
雨は降っていますが四国の貯水池である、早明浦では雨は少ないらしく降って欲しいところで降らないのです。
うまくいかない物ですね。
先日少しご紹介しましたが、新作マリッジリングを製作中です。オーダーメイドの合間を見つけて作業をしているので、作業が少しづつしか進んでいきません。
やっと、サンプルの原型が鋳造し上がりました。全体のフォルムを確認するためシルバーで鋳造しています。
キレイに磨いていき、細かい部分を確認していきます。
表面の仕上げ、細かいテクスチャーなど何種類かのサンプルを作って一番美しいフォルムの物を新作マリッジリングとしてオリジナルに加えていくつもりです。
3種類ほどを予定していますが、完成は9月中か9月末ごろになりそうです。
フルオーダーでマリッジリングを注文していただいた方の写真を飾るウェディングボードを作りました。
写真のフレームなど飾り付けは全て手作りで作ったのでプロのような仕上がりではありませんが結構かわいく仕上がったと思います。
壁面の大きなショーウィンドに飾っていますので興味があればご来店時にご鑑賞下さい。
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こんにちは!
お盆が過ぎてからは、かなり涼しくなった気がします。夜もエアコン無しで床につけますし、昼間でも以前の様な暑さは感じられず、いきなり秋になった感じがします。
例年ならば9月になっても残暑がきびしく、暑かったような気がします。季節が心なしか前倒されているように感じるのは私だけでしょうか?
今回はデザインを描くための筆記具をご紹介します。
これはホルダーと言って製図などに使われている筆記具です。
シャープペンのような細い芯が入っているのではなく、2mmぐらいの鉛筆の芯が入っています。その芯の部分を尖らせて使います。
ホルダーは現在も使用していますが文具店に行ったときに、かっこいいデザインのホルダーが目に付いたので購入してみました。しっかりした重さがあり、グリップ部分の滑り止めも心地よく感じます。
新しいホルダーを使って色々なデザインを描いていきたいと思います。
今月初旬にレーザー溶接機を導入したのですが、他の作業が忙しく、練習する間があまり無かったのですが、
お客様がサイズ直しを持ってこられたので、レーザー溶接機を使ったサイズ直しを実践してみました。
大きなマベパールのK18リングです。
普通にガス溶接でも可能ですが、溶接による熱がパールにはあまり良くないのでこのようなリングの場合は、レーザー溶接が最適です。
サイズを大きくするため、リングを切り離し、間に母体と同じ、K18地金を挟んで溶接していきます。
最初に、母体のリングと間に挟んだ地金をしっかりと溶かし込みます。
すき間をK18のワイヤーで肉盛りして共付けです。
ローは一切使っていない共付けなのでキレイに磨けばロー目は出ないキレイな表面になります。
また、共付けは強度も出るのでサイズ直しをする場合はレーザー溶接が最適な加工方法です。
もう少し練習すれば短時間で作業が出来るようになることと思います。
今回のようなリングの場合、ガス溶接では共付けは不可能な作業で、レーザー溶接ならではの作業です。
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こんばんは!
北京オリンピックが開会して、今日からはたくさんの競技が行われております。
中でも柔道の谷選手は残念な結果になりましたが、それでも世界で第3位!誇らしいと思います。
同時に高校野球も行われ、スポーツ三昧の毎日ですね!
昨日当店にやってきたレーザー溶接機のハチミツ号ですが、自作の机の上に置き、作業する上で、立って作業するには低く、座ってするのには高すぎるので自作の机を改造することにしました。
改造前の机の高さですが隣の彫金作業机と同じ高さです。
立って作業をする場合、フットペダルがレーザーの照射スイッチになっているのでかなり使いづらいです。
机の高さを低くするためにノコギリで切りました。
隣の彫金作業机より低くなっているのがわかるでしょうか?
これでも普通の椅子ではスコープを覗くには高すぎるので、バーカウンター用の座面が高い椅子を購入しました。
本当は事務机くらいの低い机に置いた方が使いやすいようですが何しろスペースが無いので当面はこの環境で作業を行いたいと思います。慣れれば大丈夫かな(^^)
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こんにちは!
待ちに待っていましたレーザー溶接がやってきました。o(^▽^o)(o^▽^)o
朝一番に東京のメーカーさんが設置に来ていただき、お昼頃には無事稼働することが出来ました。
1週間前の機械のように不具合は全くなく、快適に設置作業が終わり、説明等を色々聞くことが出来ました。
今日の日付は2008年8月8日と8が三つならんだ語呂の良い日なのでレーザー溶接機をハチミツ号と命名いたしました。相性を付けることで愛着がわき、機械といえども生き物のように優しく丁寧に扱うことが出来ます(^^)
【前から】 真っ白でピカピカのボディーです。やはり、新しい物はいい~です。
【後ろから】
溶接室内はこんな感じです。溶接台を置いてその上に指輪を置いていますが、その上に見える円筒形の筒の中心あたりからレーザーが照射されるようになっています。接眼レンズから覗くと倍率は10倍で、購入前は15倍くらいあった方が良いのでは?と思っていましたが実際に作業をしてみたら10倍でも充分作業に支障はありませんでした。
溶接室内は結構広く、溶接台を使わないときは端に寄せておくことも出来そうです。
どの位の細いネックレスの修理が可能か試してみました。写真のチェーンはK18WG、太さ0.5mm、ベネチアンチェーンです。素材によって反応の仕方がかなり違うので適した設定値を見つけるまでは慣れが必要ですが無事溶接することが出来ました!
回りのメッキ部分を変色させることもなくキレイに溶接が出来ます。このくらい細いチェーンだとガス溶接は非常に難しく、火にかけることで周辺部分も鈍ってしまってチェーン自体が柔らかくなり、しばらく使っていると他の部分がまた切れたりすることがあるのですが、レーザーを使えばそういったことが無いような溶接が出来ます。
これから設定値を色々試して慣れていけば大きな戦力になりそうです。(^^)v
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こんにちは!
オーダーメイド結婚指輪の製作をするかたわら、合間を縫ってオリジナルマリッジリングの創作をしております。
今回は3型の新作を予定しております。3型とも少し細めのリングで表面にひねりを加えたようなフォルムで考えています。いつもは、テーマを決めてからネーミングを考え、ネーミングに合うようなデザインを考えますが、今回はフォルムから先に考えていきました。
何回もワックスを削り直してキレイに見える形を作り出していきます。出来るだけ細身でしなやかなラインが出るように細かい部分を色々なパターンで削っていきます。
8月末ごろには公開を目指していますので、完成時にはご紹介いたします。
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こんばんは!
今日は待ちに待っていた機械の搬入の日です。その機械というのはレーザー溶接機です。
国産高級車が一台買えるような金額でしたが、思い切って買っちゃいました。(*≧∇≦*)
私の場合、費用対効果はあまり考えていません!欲しかったので買いました!
一足早く機械だけ昨日の宅配便で届いておりました。
メーカーさんが機械の設置に来るまで箱を空けずにそのまま置いておいて欲しいとのこと。
そして、今日、メーカーさんが来ました。
箱を空けるとその奥にしっかりと梱包されたレーザー溶接機が見えます。
外国製のレーザー溶接機で、航空便でメーカー宛に機械が届き、動作テストをしてから、当店まで送られてきました。
溶接機を設置するために、スペースを確保しました。
黒い作業机の横に決めました。工房スペースはあまり広くないので設置場所にかなり悩みましたが、既存の機械類をあちらこちらに移動し直し、何とか出来たペースです。
メーカーさんと一緒に何とかこのスペースに溶接機を設置し、色々説明を聞いていました。
事前に、この溶接機用に200Vのコンセントを作ってもらっていたので配線の取り回しは簡単でした。
スイッチを入れると溶接機の背面についている冷却ファンが「ブーーン!」と回り始めました。
表示パネルにも明かりがともり、溶接室内にもライトがついて、中が明るくなりました。
早く、打ってみたくてわくわくです。機械オタクの血が騒ぎます。
そして、試し打ちの廃材を溶接室内にセットして、フットペダルを踏みます!
が、何の反応もありません! 「あれっ!」何度ペダルを踏んでもレーザーが当たって廃材にスポットが出来る様子がありません!(汗)
レーザーから目を保護するための電子シャッターは機能していますがレーザーだけが照射されていないようです。
メーカーさんは少し焦った様子で、電源を入れ直したり、設定を変えたり、色々やっていたようですがダメでした。
電源の200Vもきちんと来ているようですし、手の施せるべき所は全てチェックしてみましたがダメなようです。
この方、外国語も話せるようで、直接製造国に国際電話をかけて不具合を報告し、原因を解明しようとしていましたが製造元は溶接機をばらして中を見てみないと原因がわからないとのこと。今まで何台も設置してきたが、こんな事は初めてだそうで本人も焦りまくりのようでした。
かなりがっかりです。結局、そのまま機械はまた箱に梱包し直して、持って帰ってしまいました。
製造元に交渉して、すぐに新しい物を航空便で送らせるとのことです。1週間程度で日本に到着するらしいのでそれまでお預けになってしまいました。(泣)
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こんばんは!
今日は特別暑かったですね。店内はエアコンをつけていますがいつもの設定温度では部屋が冷えず暑かったので1℃下げました。外に出るとかなり蒸し暑く熱気を感じます。ε=(-ω―;)フーッ
本日も朝からせっせとオーダーメイド結婚指輪の製作に取り組んでおりましたが、飛び込みで修理が入ってきました。
修理と言ってもネックレスには引き輪とプレートという金具がついていますが、プレート金具を今ついている物より大きいプレートを付けて欲しいという依頼です。
金具を発注しても良かったのですが金具1個を取り寄せるのは送料が勿体ないので作ることにしました。
作り方の手順です。そんなに難しい作業ではありません(^^)
あらかじめいつも用意しているK18YGの角棒です。
必要な分だけ糸鋸でカットします。
そして、必要な大きさになるまでローラーで伸ばします。
伸ばした板を金具の大きさに合わせてカットし、穴を空けるための下準備をします。
ドリルで穴を広げていきます。
小さいのでヤットコではさんで・・
ヤスリでプレートの形に成型します。
キレイに磨けば完成です。最初についていたプレートはこの写真に写っている引き輪に比べて小さかったので留めにくかったようです。
「扱いやすくなって良かった!」とお客様にも喜ばれました。
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こんばんは!
今日の午後、海外からの荷物が届きました。実は待ちに待っていた荷物で、注文してから2週間ほど掛かりました。
宅配業者の方が配達してくださったのですが
「この荷物はこちらですね。」
と言って置いていくだけでサインはしませんでした。ってことはメール便なのでしょうか?1万円ほどした物ですがメール便で送ってくるとは海外の人の感覚は日本人とは違いますね!アバウトというか何というか(^^;)
実はこれ、彫金技法のマニュアルなのです!
日本の彫金マニュアルというと主にクラフト学院の物か私の出たヒコ・みづのからの出版物しか無いので、他に無いか探していたところ洋書で良さそうな物を見つけました。それで注文してみたわけです。
中身は当然英語です。何を書いているのかさっぱりわかりません(>_<)
しかし、最近はOCRと言う便利な物があるので時間は掛かるだろうけどORCを使って気長に翻訳してみるつもりです。技法の本なので挿絵だけを見ても為になりそうな事が記されています。私の彫刻は和彫りと洋彫りの中間のような彫り方で、洋彫りは日本ではあまり使わない技法なので日本にはマニュアルがありません。なので、洋書しか見つからなかったのです。
話は変わって先日、親戚の電気屋さんに来てもらってコンセントを一つ増設してもらいました。
家庭用の100Vコンセントではなく、200Vのコンセントです。200Vは配電盤内の切り替えで作ることが出来るので自分でやろうかと思いましたが結婚指輪のオーダーが結構混み合っていて、時間がなく、頼むことにしました。
何のための200Vかは、このブログで先日少しだけご紹介した新しく導入する機械のためです。
新しく導入する機械は今月末に搬入予定です。
私もとても楽しみで待ち遠しいです。
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