オーダーメイドの結婚指輪・マリッジリングの彫金日誌です。single-diary-php
今日、新型の彫刻機による彫刻の見本が届きました。現在当店ではオリジナルのマーク、字体の彫刻にはレーザー彫刻で彫っているのですが、新たに全く違う方法での内側彫刻方法を検討しております。これが練習用の真鍮リングに彫ってみた見本なのですがレーザーでマーキングするぐらいの精度があります。本来、この彫刻機で彫れるのはパソコンで使われるフォント(字体)しか彫れないらしいのでオリジナルのマークなどは彫れません。
しかし、私が考案した方法ならオリジナルのマーク、字体など何でも彫れます。この方法は彫刻機のメーカーでも試したことがなかったようなのですが、私が考案して、彫刻できるかどうかメーカーに協力を依頼して試していただきました。
色々試していただいた結果うまく彫刻が出来ることがわかりました。写真の練習用真鍮リングは幅が3mmなのでクローバーの彫刻は1.5mm角ぐらいの大きさです。かなり小さい物でも彫刻が可能です。また、レーザー彫刻と違ってダイヤモンドの刃先で実際に彫るので彫った彫り跡がキラキラしてキレイに見えるのが特徴です。
レーザーにはレーザーの良いところがあって、ミクロン単位で顕微鏡で見ないと見えないぐらいの小さい彫刻が出来るのと、深掘りが出来るのがメリットです。どちらも一長一短があるので使い分けて行きたいと思います。新型の彫刻機はまだメーカーが未発表の物なので、導入は今年の秋、冬頃に予定しています。
先日ブログにUPしたワックスツリーを実際に鋳造した物です。今回の鋳造では鋳肌もかなりキレイで表面に巣のような物も見あたりません。かなり良いできだと思います。向こう側がプラチナで、手前がピンクゴールドです。
今回のプラチナ鋳造時に改善した点をまとめました。
・用意する地金は、完全溶解しても黄白色のまま加熱を続け、1~2分完全溶解した状態を保った後、加熱を止める。
・冷えた地金の中央に窪みが出るようになるまで繰り返す。
・電気炉は鋳造温度の状態を最低1時間保持する。
・鋳造機で地金を溶解湯にする際、真空状態で完全溶解後1~2分黄白色の状態(出来るだけ高温)を保った後流し込む。
・ワックスツリーにガス抜きベントを付ける。
ベントの場所、必要性は未確認ですがとりあえず今回はうまくいきました。
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