オーダーメイドの結婚指輪・マリッジリングの彫金日誌です。single-diary-php
遠く大阪より当店のホームページを見て下さってオリジナルマリッジリングの「シロツメクサ」をご注文いただきました。遠方よりのご注文で大変感激しております。
今回はこの指輪のワックスでの原型製作から仕上がりまでを簡単に簡単にご紹介いたします。
原型の段階で2本の指輪を合わせるとクローバーのモチーフが浮かび上がるように、同じ大きさのハートを4つにキレイに配置します。また、指輪全体にテクスチャーが付くのですが、表面を目の細かい紙ヤスリで光沢が出るまで仕上げておきます。全体にデザインテクスチャーが入っていると地金に仕上がってからサイズ直しをするとデザインが途切れてしまうので、ワックスの段階で仕上がりの指輪サイズになるようにサイズを調整しておきます。この原型を鋳造リングにセットするためにツリー形状にし、この後埋没します。
地金の量を計算し、適量を鋳造機にセットします。
ワックスを完全に焼却するために950℃まであげて2時間ほど保持します。その後、900℃まで下げて鋳造に最適な温度の900℃まで下げます。この写真はまさにそのタイミングの900℃です。
鋳造後、ツリー状のまま固まったプラチナです。プラチナは熱しても酸化せず鋳造後もキラキラしてとてもキレイです。以前まで電気炉の温度コントローラーを使わずに鋳造していたのですが、炉内の温度が鋳造のベストタイミングではない時があり、鋳造物の表面に細かい巣と言われる窪みが出来たりして後から巣を埋める作業が必要だったのですが、コントローラーを使ってからは巣が格段に減少しました。やはり温度管理はかなり重要だったようです。しかしまだ完全ではないので以後ツリーの形を改善する余地がありそうです。
表面は一旦キレイに光沢まで仕上げをしてからマスキングをし、サンドブラストでマット処理をします。2つを合わせると4つのハートがキレイにクローバーの形を成型します。
レディスの内側にはレーザーによって入れられた英字とひらがな、かわいいハートマークが入っています。
メンズの内側にはかっこよく英字明朝体でお二人の名前を刻んでいます。
この指輪を気に入っていただき、大変喜んでいただきました。ありがとうございました。
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