オーダーメイドの結婚指輪・マリッジリングの彫金日誌です。single-diary-php
今回オーダーメイドマリッジリングのご依頼があったのはクジラのモチーフを指輪に入れるという物です。彼がクジラが大好きでどうしてもクジラをマリッジリングにしたいと彼女を説得していました。この指輪を製作するにあたり、ワックスの原型をジュエリーCADで製作し、コンピュータ切削しました。上の写真はモデリング段階の途中です。上がレディスで、下がメンズになります。合わせると一頭のクジラが浮き上がるマリッジリングです。写真ではリングを広げた状態ですがこれをリング上に丸めて仕上げていきます。
このジュエリーCADで製作する方法は彫金の技術とコンピュータ3Dグラフィックの知識が必要で、主に大手メーカーが使用している方法ですが、小売店規模の工房などではかなり少ないと聞きます。現に四国でこの機械を導入しているのは当店だけだそうです。ソフトで20万~30万円、コンピュータ切削機は100万円~200万円ほどします。かなり高価な物ですが機械の値段をペイ出来るかどうかわかりませんでしたがどうしても欲しくて3年ほど前に導入しました。今では指輪製作に無くてはならない存在です。
手作業では到底不可能な細かいレリーフの原型もモデリングデータさえしっかり作れば機械が勝手に作ってくれます。
メンズのワックス原型が削り上がったところです。一応機械での切削はここまでですがもっと細かく作り込むことも出来ます。ただし、データ作りに時間が掛かりすぎるので後は手作業で原型を仕上げていきます。
レディスとメンズが削り上がりました。写真ではレリーフが解りにくいですね(^^;)
もう一組3D切削しました。模様がはっきり見えるようにワックスの粉が付いたまま写真を撮ってみました。イニシャルをモチーフにNとMです。合わせるとハートが浮き上がるデザインです。
この2本を合わせてひとつのモチーフを浮き上がらせるデザインの3Dデータを作るのはかなり計算した上で無いと作れないので、ひょっとすれば当店だけでは?なんて思っています。
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