オーダーメイドの結婚指輪・マリッジリングの彫金日誌です。archive-diary-php
少し前から考えていたことがあって、それの準備の為に彫金机をもう一つ増やして全部で3つになりました。
1つは私専用の机、あと二つは考えていたことの準備のためにそろえました。店内はスペースがあまりないのでレーザー溶接機を置いていた場所を空けて机を二つ並べました。レーザー溶接機を移す場所に困りましたが何とか置く場所を確保しました。
こんな感じで2つ並んでいます。この二つはワックス作業専用にするつもりです。なぜ二つ必要なのか?
それは、いずれお知らせいたします。
ワックスで簡単な甲丸リングなどを作るときはこのような道具を使います。
細かいレリーフを入れる場合はスパチュラという道具も使いますが、シンプルな物だとこれだけで出来てしまいます。
今日は簡単なお知らせでした。
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先日細身の結婚指輪のご注文を受けました。
そのワックスの原型が出来上がったのでご紹介します。
ワックスはカメラのピントが合いにくいのですが何とか撮影できました。こちらがレディスです。丸い穴のような所にダイヤモンドを留める予定です。
こちらがメンズです。手で持って撮影するのはピントがなかなか合いません。少しピントが甘いですがご勘弁を!
レディスは8号ですが、メンズが20号とかなり大きくこんな感じでメンズのリングの中にレディスがすっぽりとはまってしまうぐらい大きさが違います。
この後、ツリーにしていきます。もちろんペアでツリーにします。同じプラチナ900を使うにしてもペアで鋳造することによって完全に成分も同じプラチナ900での鋳造となります。ここのところは当店での拘りでもあります。
明日にはプラチナ鋳造する事になります。
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2年ほど前に購入していただいた結婚指輪のサイズ直しを承りました。
結婚指輪はサイズ直しできる物と、できない物があります。
通常は全周に模様や彫刻が入った物などは、サイズ直しをするとその模様がずれたり消えてしまったりしてしまいます。何とか模様を入れ直せるものは入れ直しますが、購入時のように元に戻すのは難しいです。
今回サイズ直しを承った物はトップ部分にダイヤや彫刻が入っておりますが、手の内側に上がる部分には何も模様が入っていない結婚指輪です。このようなデザインの物は模様のない部分を切ってサイズ直しをするのでキレイに元に戻ります。
写真ではわかりにくいですが、細かい小傷などが入って、メンズは重い荷物を持ったときに少し変形したとの事でした。今回こちらをサイズ直ししていきます。
サイズを大きくするので模様の無い部分を切って大きくするサイズ分だけ母体と同じPT900の金属を差し込みます。
当店ではサイズ直しするときにロー材は使いません!全てレーザー溶接で母体と同じPT900で溶接します。なので、サイズ直しした部分に黒いスジが残ったり、ロー材に入った異種金属によってアレルギーになる心配もありません。また、強度もあります。
ただ、溶接していくのに時間と手間がかかります。ですが、お客様に喜んでいただくため、手を抜くわけにはいきません。
今回は、レディスとメンズ両方のサイズ直しを受けました。両方ともレーザー溶接してヤスリ掛けしました。このヤスリ掛け作業が職人の腕の見せ所です。
キレイにバフ掛けして出来上がりです。大きな傷は残ってしまいますが、光沢がキレイにでるのでほぼ新品同様に仕上がります。
後は受け渡しを待つだけとなりました。
話は変わりますが、前回ご紹介しましたオーダーメイド結婚指輪のシルバーサンプルの鋳造が終わり、ワックスの原型が形になりました。
次回からこちらの仕上げもご紹介していこうと思います。
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お盆が過ぎて少し涼しくなるかな?と思っておりましたが、まだまだ日中は暑いですね!
当店オリジナルの結婚指輪のデザインを元に、フルオーダーでご注文いただいたお客様の結婚指輪の作業をご紹介します。
こちら当店のオリジナル結婚指輪「無限」~Infinity~というデザインの指輪ですが、こちらのデザインを気に入っていただきダイヤの留め方などを変えてご注文いただきました。
ただ、今回アレンジでは難しい変更だったので結局フルオーダーという形でご注文いただくことになりました。形はよく似ていると思うのですが、デザイン画をご覧下さい。
「無限」とよく似ていますが、レディスの入った5個のダイヤの内真ん中1個をピンクダイヤの少し大きい物に変更し、グラデーションを持たせた石留め方法でダイヤを5個留めるデザインです。「無限」は小さいダイヤが11個入っていまして指輪のダイヤを留めるスペースがこの11個の小さいダイヤギリギリのスペースしかありませんのでこれよりも大きいダイヤを留めるために原型を最初からモデリングし直さなければならず、
また、無限のリングのエッジは直線的ですが、デザイン画を見ていただくとお解りのように若干カーブして流れるようなエッジラインになっています。小さいダイヤから大きなダイヤへ、そこからまた小さいダイヤへ続くように石留めしていくために指輪の形もそれに合わせた形に変更しています。
ゆえにフルオーダーでのご注文となった次第です。
そして、ワックスの原型も出来上がりました。
いつもならばワックスの原型が出来た段階で原型を確認していただいておりますが、夏前頃からは出来上がりと同じようにシルバーで指輪を制作し、出来上がりを確認していただくシルバーサンプル確認を導入しております。
とくに徳島県外のお客様の場合、指輪を一度もご覧にならずにご注文頂く場合は、少なからず不安もあると思います。その不安を少しでも取り除くべく、出来上がりと全く同じ指輪をシルバーで制作することで仕上がりをよりわかりやすく確認できると思います。
シルバーサンプル確認導入にあたってホームページも現在リニューアル中です。近々公開出来ることと思います。
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先日プリンタが壊れてしまった事をブログで書きましたがヘッドの交換でも直らず修理に出すことにしました。
なにせインクを買いだめしていて1万円分ぐらいのインクが残っているので修理に出した方がいいかな?
と言う判断です。
早速近くの家電量販店に持ち込んで修理がどの位かかるか見てもらうことにしました。
所が、
壊れたプリンタの機種がキャノンのMP500と言うモデルなのですが、
メーカーの修理対応期間が昨年で終了してしまっていてメーカーでも直せないと言われてしまいました!OTL
インクが沢山残っているのでもったいないとは思いましたが仕方ありません。新しい機種を選んで買うことにしました。店頭には沢山プリンタが並んでいてどれがよいのかさっぱりわからなかったのですが、値段がかなり安いのには驚きました。こわれたMP500を買ったときもかなり安いと思ったのですが、さらに性能も良くなって価格も安くなってました!
とりあえずスキャナ付きのプリンタに絞り込んで、メーカーも以前からキャノンを使っていたのでキャノンの中から選び、PIXUS MG6230にしました。税込みで¥16,000でした。
本体は安かったのですが、それに使うインクもついでに買っておこうと値段を見ると、なんと6色セットが¥5,000以上もします。印刷に6色も必要なのかどうなのかわかりませんが、6色インクのプリンタなので買わないわけにはいきません。キャノン純正以外6色セットでも¥4,000ほどします。インクって高いですね~。
早速持ち帰って開封して、PCで使えるようにセットアップしました。
操作ボタンがタッチ式になっていて今風のシンプルなデザインです。液晶パネルと用紙受けを閉じてしまうと完全に黒い箱ですw
今回を教訓にプリンタインクは余り買いだめしない方が良いのだな。と思いました。
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オリジナル結婚指輪をパラス素材でご注文を受けました。
「春光」と言うモデルで春の日差しが差し始める暖かい日がイメージです。
細身で上品なデザインで、合わせるとクローバーが浮かび上がります。
ホームページではプラチナ素材での価格を表示しておりますが、素材は色々選べます。
今回は一番安価なパラスでのご注文です。
出来上がりをご覧頂いてもプラチナとの違いはありません。
パラスはプラチナ同様に変色もしませんので安心して身につけていただけます。
今回のように当店の結婚指輪をプラチナではなく、パラスでご注文もいただけます。
ダイヤの留めや、ツヤ消しに彫刻も問題なく施せます。
半分はツヤ消しで、半分は光沢になっています。
このデザインは気に入っているのだけれどちょっと高いなあ。と思われている場合はパラスでのご注文をおすすめします。
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昨日プリンタが壊れたことを紹介してプリントヘッドをヤフオクで落札した事を書きましたが、本日プリントヘッドが届きました。
丁寧に梱包されていました。
開封していきます。
出てきました。キャノン純正の文字があります。販売は終了しているはずなのに・・?中国からの逆輸入品の様な感じです。海外ではまだ販売しているのかしら?と不穏に思いながら開封を続けます。
Made in Japan の文字があります。やはり海外向けに日本で作っているのでしょう?
プリンタ本体のインクを全て外してプリントヘッドを取り出して交換します。
新しいプリントヘッドにインクタンクをセットし直します。そして実際にプリントテストです。
直っているでしょうか?
テストにノズルチェックパターンを印刷したのですが、出てきた用紙には何も印刷されていません!
ショックです。そもそも一か八かだったので・・・・・。
あえなくプリンタ本体を修理に出すことにします。
本体を買い換えても良いのですが・・・。買い置きのインクを沢山買ってしまっているので・・・・・・・・・OTL
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お店にはプリンタが2台あるのですが、突然1台のプリンタの印刷が出来なくなりました。
え、壊れたの?動作は問題ないのですが、インクだけが出ない状態です。
ヘッドをクリーニングしてもまったく印刷しません><
古いといっても4年~5年ほどだと思いますが、それでも寿命なのでしょうか?
印刷チェックをしてみます。ですが、何も印刷されません!
実はもう一台のプリンタも同様の症状になったことがあり、プリントヘッドなるものを交換すれば直りました。
プリントヘッドはインクをセットした部分なのですが、消耗品としてメーカーでは出していません。正確にはちょうど5年ほど前までは、キャノンから純正のプリントヘッドは消耗品で部品を販売していたのですが、どういうわけか販売をやめてしまったのです。
プリンタの故障の場合、実機をキャノン側で見てみないとどこが悪いのかわからないと思うのですが、持ち主がプリントヘッドの交換で直るだろうとプリントヘッドを購入したものの直らず、クレームなどが多かったからなのか販売をやめてしまって、本体の故障の場合はメーカーに送ってくれとの対応に変わってしまったようです。
もう一台の故障の時は、プリントヘッドの販売中止直後だったのでヤフーショッピングなどで在庫を持っているところから買うことが出来ました。それで、プリントヘッドを買って交換してみたら直ったというしだいです。
今回もプリントヘッドの交換で直るかどうかわわかりませんし、ヘッドが販売中止になってからかなり立っているのでヘッドがかえるかどうかもわかりません。
だめもとでプリントヘッドをググッて見ました。
で、ヤフオクにありました!早速落札!
プリントヘッドはプリンタインクを入れた部分にあります。インクタンクを全て外すとプリンタヘッドも取り出せるようになります。
これがプリントヘッドです。
これを交換して直るかどうかはわからないのですが・・・・。
プリンタ本体もかなり安く買えるので、本体を買い換えるという手も合ったのですが、インクをかなり買いだめしていてそのインクが結構値が張るのでもったいなく思い、一か八かプリンタヘッドの購入に至ったわけです。
どうか直ってください!
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あっという間にお盆が終わりました。今年は3日間お休みを頂いておりまして昨日から作業の再開でした。
徳島県ではお盆期間中は阿波踊りがあるので県の人口が一気に増える時期でもあります。
私だけかもしれませんが、阿波踊りが終わると何となく秋のイメージになります。まだ全然暑いですけど・・・。
作業を始める前に工具類の手入れをしました。この後、彫刻作業に入るためタガネの研磨を主に行いました。
タガネは主に刃先が0.5mm~0.8mmの物をよく使います。昨今、細身の結婚指輪の注文が増えてきていますので彫刻も必然的に細かくなり、細いタガネをよく使います。0.5mmの刃先はかなり細いですが、超硬タガネなので丈夫です。ですが、気を抜くとかたい分、刃こぼれします。
本番の彫刻を施す際は、刃こぼれしていないか良く確かめないと彫刻を失敗しますから本番前は必ずタガネの確認をします。今回は刃こぼれしていませんが、やはり、使っていくと刃先がだれてきて切れ味が悪くなります。
なのでたまに刃先を研ぎ直す作業が必要です。
タガネを研磨する際、とても重要なのが刃先の角度です。彫刻する人によって角度は好みがあって様々でしょうが、職人さんは余り公言しないようです。ですが、基本の角度があってそれに合わせて研磨します。
写真の治具はタガネを固定して、好みの角度にピッタリ合わせて研磨できる必需品といえるタガネ研磨治具です。
これが無いと手作業で角度を固定して研磨するなんて至難の業です。
ただ、手作業じゃないと研磨できないタガネもあります。それは、和彫りで使う片切タガネ、毛彫りタガネの曲線用です。このタガネは角度をビシッと決めて研磨するのではなく、先は尖っていますが、面は曲面になっています。文章では伝えにくいですが、とにかく研ぐのには熟練が必要なタガネです。特に、曲線用毛彫りタガネは研ぐのが難しい!!
まあ、何とかタガネの研磨作業が終わって明日は彫刻作業に入ります。
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当店では、価格の安い素材としてパラジウムを使った結婚指輪をおすすめしています。
パラジウムはプラチナやホワイトゴールドの割金としてメインの素材では無かったのですが、昨今の地金高騰により、まだ比較的安価なパラジウムをメインとしたオリジナルの結婚指輪を制作しています。
パラジウムは加工が難しくパラジウム単体での指輪制作をしているところはあまりないと思います。加工に結構コツみたいな物が必要なのです。安価と言っても5年くらい前の金やプラチナの価格ぐらいはするので決して安い金属ではありません。ですが、今のプラチナ、ゴールドを使うよりは断然安く指輪が作れます。シルバーのように変色もしないし、ある程度強度もあるので充分結婚指輪にする価値のある貴金属であることに間違いありません。
今回は当店のオリジナル結婚指輪の制作をパラジウムで制作したいとのオファーがあり、2組ほどの結婚指輪を制作しています。
この写真はパラジウムで指輪を鋳造し、ツリーから切り離した所です。合わせるとクローバーが浮かび上がるマリッジリングと、リボンのマリッジリングです。どちらも可愛いデザインで人気のあるモデルです。
その4本(2組)のマリッジリングをシリコンポイントで磨いたところです。この後もう少し磨いてダイヤの石留めなどをしていきます。
下の写真ですが、このワイヤーは何かお解りになるでしょうか?通常、指輪のサイズ直しをする際は、指輪を切って繋ぐときロー付けという溶接方法で繋ぐのですが、ロー付けだとロー目と言われる黒い筋がつなぎ目に残ったり、つなぎ目の強度が弱くなったりします。そこで、当店ではロー付けは行わず、レーザー溶接機による母体の金属と同じ素材を使用した共付けという方法で溶接しています。
この共付けという方法だとプラチナ900の指輪の場合、プラチナ900で溶接するので切った後が残ったり、強度は弱くなることもありません。
このワイヤーはそのパラジウムの指輪をサイズ直しするときに使うパラジウムのワイヤーです。パラジウムは粘りがないので地金をワイヤーに伸ばすのが一苦労なのですが、これが無いとレーザー溶接機でサイズ直しが出来ません。パラジウムのワイヤー線などは販売されていないので当店で作っています。もちろんサイズ直しする指輪によってそれぞれワイヤー線を作ります。
サイズ直しのお話の流れですが、先日、以前ご注文いただいた結婚指輪のサイズ直しの依頼があってサイズ直しを承ったのですが、依頼主様がアメリカ在住の方で、お土産にチョコレートを頂きました。
ちょうど夏休みで日本に帰国するらしく、サイズ直しする指輪と一緒に同封していただきました。とっても嬉しかったです。ありがとうございました!
ありがたく頂きました!
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